音響機器の設置方法

折角音響機器を導入しても、使い方や接続が分からなければ困りものです
ここでは、そんな機器の接続例を示しながらその方法を解説します


端子の種類

音響機器を接続するための端子の種類があります
主なものを下記に表にしました

http://ww2.wt.tiki.ne.jp/~nk_sounds/tanshi.htm

上のURLは総合音楽製作情報サイトOCEAN'S SOUNDSの中に掲載した端子類のページです
この中で、特に良く使われるのが
XLR(キャノン)、ステレオフォン(大)、モノラルフォン(大)、ピン
の4種類です
端子にはオスとメスという単語をくっつけて挿し込む側か、挿し込まれる側かを区別します
どっちがオスでどっちがメスかは・・・まぁ・・・ね・・・
大体想像できるでしょう(/▽\*)

機器を購入する場合、購入した後など、経路や機器に応じて目的の端子が備わったケーブルを
間違いの無いように準備しなくてはいけません
分かる人は見ただけでわかるのですが、あまり機械が得意ではない人は
説明書をよく読んだり、説明書持参で楽器店などで求めましょう


経路を考えよう

音響機器の経路に決まりはあるといえばありますが、無いと思っても構いません
例えば、マイクを例にとってみましょう


マイク

ミキサー

エフェクター

パソコン
この経路でも全く問題ありませんし
同じ機器を使っても

マイク

エフェクター

ミキサー

パソコン
でもまた、問題ありません

このように、どこで何の機器を入れるのかは個人の好みや目的で決めても問題ありません

但し、やってはいけないこともあります
その代表がループを作り出すことです
例えば、カラオケ屋さんで、スピーカーにマイクを向けてみてください
見事にハウリングが起こります
音は波で出来ています
そして、同じ形の波が時間差で合成されるということが繰り返されると
その波は物理的に増幅していって、最終的にハウリングを引き起こすわけです
なので、同じ音が連続で繰り返されるようなループを作り出す接続は厳禁です

接続例

別ページで必要最低限の機器として紹介した
ミキサー、エフェクターに加えてキーボードとマイクとパソコンを接続する例を作ってみましょう

ややこしそうに見えるかもしれませんがゆっくり図を見ながら確認していって下さい
簡単なので必ずわかりますから・・・

まずマイクとミキサーを繋ぎます
この時にミキサーの1chに接続しています

次にキーボードとミキサーを繋ぎます
折角左右両方から音が出せる楽器なので、左と右とそれぞれの音を別々に入力してやることにします
左側の音を2chへ、右側の音を3chへ接続します

続いてパソコンでMP3なんかを流したり、オンラインカラオケサイトの音も音量調節して
他の音と合成できるようにパソコンの音もミキサーへ接続します
これも、左と右とそれぞれ別々に4chと5chに接続します

まずここまでをじっくり図を見ながら理解してくださいね
ここまでで何が出来たのかというと、マイク、キーボード、パソコンから出てきた音が
ミキサーという機器にまとめられたわけで
ミキサーを操作して、それぞれの音量を調節して、バランスをとれるようになったわけですね
ちなみに、マイクは1chじゃないといけないなんて決まりはありません
別に何chに繋いでも問題はありません

では次に行きます
ミキサーにまとめられてバランスがとられた音に
残響音をかけようと思います
そこで、ミキサーから出てきた音をエフェクターに入力します
これも折角左右の区別ができるので、ステレオにしないと損です
左右別々に送ってやりましょう

このエフェクターで、まとめられた音に残響音を付け加えます
最後に、その音をパソコンに送って、ネット配信します
一般的なパソコンの入力端子は
ステレオフォン(小)であることが多いです
一方エフェクターからの出力はモノラルフォン(大)やXLRであることが多いです
モノラルは早い話片方の音のみということです
左だけの音、右だけの音をまとめて左右両方の音にしたいですね
となると、Y字ケーブル、つまり二股に分かれたYの字の形をしたケーブルを使って
左右別々に出力された音をまとめてしまおうというわけです
そこで、図ではエフェクターから出力された左右別々の音がケーブル線で一つにまとまって
パソコンに送られている図になっています



この接続で何ができるようになったのでしょうか?
バランスのとれた音でカラオケもできますし
弾き語りもできます

では、次に同じことが出来る別の接続例を見てみましょう

ミキサーにそれぞれの音を入力するまでは全く同じです
問題はエフェクターの場所ですが、ミキサーにはエフェクターに送信する為の
別経路が準備されているモデルが非情に多いです
これを使うと、エフェクトをかけたいチャンネルにだけかけるということが出来るようになります
上図では赤い線や文字で書かれた経路部分が独立した別経路になるのです

つまり、マイクやキーボードには残響音をかけたいけれど、パソコンから流れてくるカラオケには
残響音を付けたくないんだよね
なんて場合にはこちらの接続のほうが理にかなっています

このように、目的に応じて接続経路を換えることで
使うケーブルの種類も、できることも少し変わってきます
なので、機器を揃えた時には、お店の人に
こういうことをしたいんですが同接続すればよいですか?
と聞いて下さい
分からなければ紙に書いてもらって下さい

よっぽどの素人バイトじゃない限り
必要なケーブルを見繕ってくれて、接続についても教えてくれるはずですので・・・

より良い環境整備のためには、恥ずかしがらずに思い切って聞いてしまいましょう
ネットの掲示板では「自分で調べろ」なんて反応が来ることも多いですが
リアルの、しかも客商売の店員さん相手ではまずそんなことはありませんからw



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