ノイズ、雑音対策

ネットで音声配信をする場合に限らず
オフラインで録音しようとしたり、カラオケをしたりする場合にも
さり気に入り込んで邪魔をするのがノイズです
ここではそんなノイズの対処法をいくつか紹介します
(音源によるノイズについては音響機器いろいろで紹介したので割愛)


ポップガードを設ける

レコーディング風景を映したテレビ番組などで
ボーカルの口とマイクとの間に黒い丸いものが設置されているのを見たことがある人もいると思います
あれがポップガードです
これは、ハンガーにストッキングをかぶせて自作しても同じ効果を得られますが
市販されているものですと2000〜4000円程度で購入できます

マイクを扱っていると非情に多いノイズの一つが「ふかれ」と呼ばれるノイズです
口や鼻から吐き出された息がマイクのヘッド部分を捉えると
「ボフッ」とか「ゴッ」といった音が入ります
これを激減させてくれるのがポップガードなわけですね

他にも、長時間マイクを使い続けると、口から吐き出された細かい唾液や
息に含まれた水蒸気によってマイクの内部に湿気がたまります
ダイナミックマイクの場合はあまり影響がでませんが
コンデンサーマイクを使っている場合これは致命的です
そういった症状も軽減することができます

難点としては、弾き語りをする人なんかは特にそうですが・・・
目の前に障害物がくるので、楽譜が見難くなりますw


指向性を考える

マイクには指向性と呼ばれる音を拾える範囲があります
その指向性の中でも特に近距離の真正面は先述したふかれノイズなどが非情に起こりやすくなります
少しマイクに角度をつけてやったり、口との距離を離してやると
ふかれ等は軽減させることが出来ます
音の立ち上がり方などに若干差がでるので、この辺はポップガードを入れるのか
角度をつけるのかは聞いて判断してもらうしかありません

また、夏場は冬場など冷暖房を使う時期やパソコンを起動したままマイクを使う
ネット配信等では、ファンなどの音もマイクに拾われてしまい勝ちです
これも、もし指向性の範囲にそういった余計な音源がある場合は
マイクの向きを変えることで軽減させることができます

また、マイクには指向性によって種類があり
無指向性=全方位が指向範囲
双指向性=前後が指向範囲
単一指向性=マイク正面のみが指向範囲
と3種類あります
カラオケやボーカルマイクのほとんどが単一指向性で
この単一指向性のことを「カーディオイド」と言いますが
スーパーカーディオイドやハイパーカーディオイドと呼ばれる
特に指向範囲の狭いモデルのマイクがあります
これを導入すると、先述した冷暖房などの余計な音をより拾いにくくなります
それでも完全に拾わないようにというのは無理なので
出来るだけそういった余計な音源とマイクとの距離をとるようにしましょう


適正な音量に合わせる

受ける側の音量はコップだと思ってください
コップの大きさに対して注ぐ水が多ければ溢れてしまいます
溢れてしまうこと=ノイズや音割れに繋がります

ここでいう受ける側というのは段階を問わず入力される側全てに言えることです
パソコンに入力する段階ではもちろんそうですし
ものすごく大きな音のギターをミキサーに入れる場合でも同じく
あまりに過度に大きすぎると、ミキサーといえども限界を超えてしまいます

ミキサーやパソコンの録音系ソフトやStickamライブ機能などには
音量のメーターが付いています
ミキサーの場合0dbと書かれたレベルが平均的な大きさになるか
それより少し小さめぐらいに調節してやると失敗はありません
また、その他のものはそれぞれのメーターの7割程度を目安に音量をあわせます
最も大きな音が出る部分でもピークまで行かずに9割程度でとどまるようにしてやりましょう

時折、自分できく音が小さくてモニターしにくい等の理由から
出力をかなり上げた状態にして、入力したパソコン側で絞ればいい
なんて考える人がいますが、すでに割れた音を大きくしたり小さくしたりしてるだけ
になってしまうこともありますし
音声を発していない状態の時に
「シャーーー」という拡声ノイズが目だって乗ってしまう原因にもなります

また、イコライザーで低音などを強くしたいと低音を持ち上げたりすると
メーター上では問題なさそうに見えていても
聞いている人にはノイズが乗って聞こえてしまうといった問題が出ることもあります

また低音は高音域を覆ってしまって綺麗な音にならないといった事も起こりますので
好みに合わせるのも良いのですが、必ずどのような音が届けられているのかを確認しましょう


接触状態のチェックをしよう

経路のどの部分でも言えることですが、機器や楽器などを接続している
端子は最低でも月に一回はチェックするようにしましょう

というのは、端子部分は挿し込まれた時等に細かい傷などが付きます
そして、通電時や、通電直後は静電気などで埃がつきやすくなります
また、通常時にも埃や傷はつきますし、喫煙をする人などはヤニも付きます
これは、通電するための接触箇所を減らしたり不安定にしてしまい
「プチプチ」とか「ガリガリ」といった特有のノイズを起こす原因になります
もっとひどくなると、通電そのものをしなくなることもあります

また、そのような状態の端子で接続することは
接続された側の端子にも影響を与えてしまうといったことにもなります

もし、通電状態が悪くなった場合は
何度も抜き差しをして表面の汚れを削るという方法もあるのですが・・・
ちょっと乱暴なので、ウェットティッシュなどで綺麗に拭いた後、乾拭きをしたり
(濡れたままで接続は厳禁です))
汚れを落として、接触面積を増やす液剤等が楽器店に置いてありますので
そういったものを利用しましょう

使っていない接続部にキャップ等がある場合は必ず装着しておく
使っていない時は電源を落として、埃が付かないように布をかけておく
また、使わないケーブルや変換端子等は埃がつかないように
100均ショップ等にうっているフタ付きのケースなどに入れて
片付けておく等の工夫をすると良いですね


無理に機材を通さない

色々とこだわって様々な音響機器類を揃えていくと
目的に応じて接続を換えるのが面倒になるものです
だからといって、何でもかんでも使わない機器を中継させていると
それだけ音質の劣化やノイズ混入の原因になってしまいます
パッチベイを利用したり、切り替え機を利用したり
面倒でも、目的に合わせて接続を行うといったことを行う等して
最短の経路で行うようにしたいものです


消音マットを活用する

普通は別に使わなくても良いのですが
ワンルームマンション等にお住まいの方や、マイクの設置場所に問題がある方
は消音マットや消音ゴムといったアイテムや似たような効果が期待できるマットや絨毯などを
準備しておくと便利な場合があります
例えば、普段生活するうえでは全く気にならない冷蔵庫のような家電のモーター音などが
床を伝ってマイクが拾ってしまい、拡声してみたら
なんだかブーーーと音がしているなんてことがあります
そういった音が入ってくる人は考えてみても良いですね


マイクスタンドを活用しよう

マイクは手に持って使っても問題がありませんが
ちょっと持ち替える時や、接触してしまったときには余計な音が入ってしまいます
また、弾き語り等で手が使えない場合に、どこかに置いておいてというのは
やはり色々と問題があります
そういった場合にはやはりマイクスタンドを導入することを検討するのが良いでしょう
マイクホルダーの形状や材質も色々とあるので
目的にあわせて選んでみるのも楽しいものです



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